佐賀県条例に基づく移入規制種の指定に関わる
意見交換参加者による報告書

報告者 横峯 竜一  
   
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(2)指定候補種に関する意見交換(フリートーキング)
指定候補種に関する意見交換は約1時間(会議終了時刻12:30を30分延長して)実施されました。
※質問事項Q、県側見解(回答)Aと表記します。(重要事項と思われるもののみ)

Q1
第66条の「放す」という行為は再放流、いわゆるキャッチ&リリースもそれに該当するのか?

A
条例の現段階では釣り上げてのキャッチ&リリースも網等で捕獲して水に戻すのもすべて「放す」という行為として該当すると考えられる。
しかしながら釣りによる「再放流」は「放す」という行為に該当するか?ということは(もちろん釣り上げたその場所に再放流する場合のみ)
再考の余地があるため、この公聴会を実施し、釣り人の意見も聞き、条例施行に取り入れようと思っている。

Q2
例えばアメリカザリガニは指定候補種になっているが、ザリガニは子供達が水遊びをする際にも捕獲する可能性が大きい。移入規制種に指定された場合、子供の水遊びの際、捕獲したものでも、川に逃がしたり、家に持ち帰って飼育することも違法行為となるのか?

A
先程述べたようにこういった問題(再放流・リリース)や意見が出てくると思うので、この公聴会を実施し、いろいろな意見を聞き、条例施行に取り入れようと思っている。

Q3
我々は北山ダムでボート屋を営んでいるが、10数年前、北山ダムでブラックバスが増加しはじめた時、ヘラブナ・ワカサギ釣客への貸ボートで生計を立てていた我々3軒(溝口・うおまん・しのはら)は何10回も県に対して「バスを何とかしてくれ」と陳情したが、井元知事(当時)が視察に一度来たきりで、その後は何もしてくれなかった。我々は実費で引き網等を使ってバス駆除に奔走したが個人でできること には限界があり、やむを得ずボート貸し出しの対象をバス釣りの人達にかえ生活の糧にしてきた。しかし今回、バスが生態系に影響を与えると世間や環境省が騒ぎ出したら、態度を一変させて駆除だリリ禁だと言い出す。話題にならなかった時、県や行政は何もしてくれなかったのに、今回のこの措置はあまりにも行政の勝手で一方的な措置である。バスが指定され、駆除だリリ禁だとなれば「バス釣り禁止」と言ってるのと同じであり、我々は生活できなくなってしまう。死活問題であるからバスを指定しないでほしい。

A
こういった問題(再放流・リリース)や意見が出てくると思うので、この公聴会を実施し、県としても、いろいろな意見を聞き、条例施行に取り入れようと思っている。人々の生活基盤まで奪っての条例施行は考えていない。こういった場合に関しては特例区を設けることも検討する。

Q4
10数年前、佐賀県では地元の(発言者の)北方地区の野池に最も早くバス・ギルが入った。バス・ギルが入ることにより、明らかに野池では生態系に狂いが生じた。ハヤや水生昆虫がいなくなり、野池の水質自体も変わってしまった(アカミミガメも同様)その時、県に「何 とかしなければ」と通報したが、水産課は話も聞いてくれなかった。話を聞いてくれたのは環境課だった。私はこの公聴会に水産課が参加 していないことに疑問を感じる。なぜ参加しないのか?(まるまんフィッシングの発言)

A
水産課が参加すると、いろいろ内水面漁業法等や利益問題が絡んできて、もっと問題がややこしくなる。したがって生態系保持・保護の観点 のみから考えて条例施行を考えている。そういった理由で水産課は同席していない。
・横峯氏註 私的に印象に残った質疑応答はこの4点でした。その他の発言、討議は質問者と回答者が入り乱れ、条例施行とは直接関係ない事項も含まれる意見発表の感が強いため、上記とは別に掲載します(外来魚に関するもののみ)

(NBC北山湖チャプターの方が釣りを「ゲーム」と表現したことに対して)

  • 巌木漁協の方の発言
    釣りは生命のやりとりをするものであるから「遊び」という意味のある「ゲーム」という言葉は使うな。どうして釣った魚を食べられないのか。
    釣った魚を殺して食べることこそが「生命の尊厳」を子供達に教えることであり、またリリースしても大半は体温の上昇や体粘膜の破損により死んでしまう。それだったら殺して食べてやることこそが生命を尊ぶことだ。
  • 釣り人の反論
    釣りをしていれば大きい魚も小さい魚も釣れる。人さし指サイズの小魚や外道として釣れるフグ等も食えというのか?
  • 私(横峯氏)の発言
    私はリリースする場合と食べるために釣る場合のタックルは、絶対に使い分けている。リリース前提の場合のタックルはオーバーパワーの竿と糸を使い、いかなる場合でもバーブレスフックを使用するし、安全・確実にキャッチできない場所(無理で強引な抜き上げをしなければならない等)ではやらないし、道路や土のうえにも魚を置かない等を心がけている。それでもリリースするな、というのか?
  • 巌木漁協の方の発言
    そういうことではない。
  • 釣り人の発言
    この条例の施行に関しては、あまりにもバス・ギル等の外来魚だけが生態系破壊の原因のように言われているが、水質汚染や工事等でも生態系はダメージを受けている。そういったところに住んでいる魚を食べる気にはなあらない。
  • NBC北山湖チャプターの発言
    私の発言に一部不謹慎なあところがあったのならば取り消します。
    ・横峯氏註 この件はこれで終了したが、巌木漁協の方の態度及び発言は常に極めて好戦的であり、自分の意見に反する意見や発言には露骨に嫌悪的な態度を取っておられた。
  • 佐賀・国見土地改良の発言
    我々としては湖沼の破壊、水質汚染等は絶対してほしくない。それだけです。
  • ネイチャー佐賀の発言
    近年、子供達を水辺に連れて行っても生息しているのはジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)・アカミミガメ・ブルーギル・ブラックバス等だけで、子供達にそれをどう説明していいのかが大変嘆かわしい。ジャンボタニシ等はビオトープの中にまでいつの間にか生息していて大変困っている。ブラックバス等は是非とも指定してもらいたい。
  • 植物友の会の発言
    バス・ギル等外来魚によって池や川の生態系が破壊されていることは明確であるが、水生植物もソウギョ等によって食べ尽くされてしまった所もあり、外来魚による水生植物への影響も大きい。
  • 自然史研究会の発言
    バスやギル等による生態系の破壊は大きいものがあり、是非とも指定してもらいたい。
  • 動物福祉ネットワークぴいす動物くらぶの発言
    外来魚に関しても、指定されて、もし駆除ということになっても、殺す時の苦痛は絶対必要最小限にするようにしてもらいたい。「命の尊厳」を外来魚であっても忘れないでほしい。
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