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SOUND CORNERvol.85

『ON YOUR FEET OR ON YOUR KNEES』
BLUE OYSTER CULT

ON YOUR FEET OR ON YOUR KNEES / BLUE OYSTER CULT

『BURRN!』誌を読んでいて、ある小さな記事に目が釘付けになりました。そこにはBLUE OYSTER CULTのアラン・レニア師の死亡記事。BLUE OYSTER CULT自体そのバンド名を知ってるだけで、聴いたことがない人が多いだろうに、メンバーまで知ってる人なんてほとんどいないに違いない。でも自分のように高校生の頃からBOCを聴いていた人間にとっては、これは重い重い訃報でした。
実は自分がパティ・スミスを聴くようになったのは、パティがこの『ON YOUR FEET OR ON YOUR KNEES』のラスト、STEPPENWOLFのカヴァー「BORN TO BE WILD」の直前に現れて、遠吠えとバンド紹介をかましていることがきっかけでした。それにBOCに詩を提供していたこともライナーノートに記されています。そんなところからパティ・スミスに興味をもったわけ。(さらに言うと、レニア師とパティ・スミスは何年かお付き合いしてたそうです)
さてこのライヴアルバム、『SECRET TREATIES』の後、ソフィスティケイトされた『AGENTS OF FORTUNE』の前という時期のもので、地下の臭いと硬質の音が詰め込まれています。スタジオアルバムと比較すればわかりますが、楽曲はハードかつ荒々しく演奏され、BOCがライヴバンドであることをはっきり認識させるものになっています。ここでの目玉のひとつは「ME262」の4本ギター。そしてギター3本でブチかまされる、破壊的な「BORN TO BE WILD」。数あるこの曲のカヴァーの中でも出色の出来だと思います。BOCは「元祖ヘヴィメタル」と呼ばれることもありますが、今日的なヘヴィメタルの定義(?)からすると、「どこがメタルやねん!?」となるはずです。しかし、HEAVY METALという言葉の語感のみを取り出して考えるなら、このアルバムに収められているライヴはまさにそれ。メロウな曲もありますが、「HARVESTER OF EYES」や「HOT RAILS TO HELL」、「THE RED AND THE BLACK」、「7 SCREAMING DIZ-BUSTERS」からは、HEAVY METALという響きが発散されていると思います。
レニア師はデビュー以来長きにわたってBOCのメンバーでしたが、彼の名がクレジットされている曲は意外なほど少ないです。1stにこそ数曲あるが、その他のアルバムではほとんど見かけません(←自分の知る範囲では)。しかし各楽曲の表情を際立たせる、重要な役割を担っていたことは間違いありません。サングラスに銜え煙草、サンバーストのレスポール。時にはキーボードの傍らに。インテリジェントでありながら、ロッカー然とした立ち姿は実にクールでした。ご冥福をお祈りします。R.I.P.

最近の愛聴曲

  • 全曲『THE COMPLETE GREATEST HITS』 / EAGLES『THE COMPLETE GREATEST HITS』
    *夏場の釣りからの帰り道には、なぜかEAGLES。この2枚組のベスト盤は、ほぼイイトコを網羅しています。
  • LIBBIE'S SONG / PATTI SMITH『GUNG HO』
  • (Don't Fear)THE REAPER / BLUE OYSTER CULT『AGENTS OF FORTUNE』
  • TENDERLOIN / BLUE OYSTER CULT『AGENTS OF FORTUNE』
  • JOAN CRAWFORD / BLUE OYSTER CULT『FIRE OF UNKNOWN ORIGIN』
  • FLAMING TELEPATH / BLUE OYSTER CULT『SECRET TREATIES』
  • ASTRONOMY / BLUE OYSTER CULT『SECRET TREATIES』
    *以上のPATTI SMITHとBOCの曲はアラン・レニア師を追悼して。
  • CHAOS IS kING / ONSLAUGHT『VI』
    *Fxxkin' killing thrashing tune! 今年のスラッシュ系ナンバーでは、個人的に現在ベストチューン。アルバムが楽しみ!