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SOUND CORNERvol.62

SOUND SELECT
HOODOO / KROKUS

2011年の「LOUD PARK」で初来日したスイスの老舗ハードR&Rバンドの2010年の作品。実は出たのをすっかり忘れてて、最近になって初めて聴いたのだが、これがなかなか良くて。KROKUSといえば名作『HEAD HUNTER』が有名で、某PEラインの名は実はそこから拝借したのだが、その『HEAD HUNTER』のギラつきや疾走感はないものの、カッコよく年とったオヤジのアレコレ背負ったハードR&Rという感じで、心地よく聴ける、心地よく乗れるのである。
自分が初めてKROKUSを聴いたのは『HARDWARE』というアルバム。R&R寄りのメタルというか、メタル寄りのR&Rという感じで「MR,69」だの「SMELLY NELLY」だのモロにそっち系のネタが多く、当時高校生だった自分には少しエロすぎて口ずさむのが憚られるものだったのを憶えている。今でも「MR,69~♪」なんて鼻歌を歌ってたら白い目で見られるだろうことは間違いないが…。でもカッコいい曲もいくつかありましたね。あ、ふと思い出した。「SMELLY NELLY」の邦題は「ネリーは最高」だったはずだが、臭いネリーちゃんがサイコーとは邦題をつけた人はヘンタイである。そう断言しておこう。
その後の『ONE VICE AT A TIME』はAC/DCそっくりという批難もあり、あまりいい評価は得られなかったが、メタル化した『HEAD HUNTER』でKROKUSは一気にブレイクするのである。たしかに今聴いても『HEAD HUNTER』はすごくいいアルバムだ。しかし、続く『THE BLITZ』は悪くはないものの『HEAD HUNTER』ほどではなかったし、失速の影がちらつきはじめた感じだった。自分が知ってるKROKUSは『THE BLITZ』まで。その後もレコードは何枚か作ってたそうだが、個人的には興味は失せていた。そんな風に忘れかけていたのは自分だけではないはず。『HEAD HUNTER』はよく聴いていたがKROKUSの存在は完全に忘れていたもん。
そんなKROKUSが再び注目されるのは、2010年に発売されたこの『HOODOO』だったはず。内容の良さもさることながら、メンバーが『ONE VICE AT A TIME』の5人てのも大きいだろう。そのせいか『HOODOO』はAC/DC色が濃厚だ。たしかにリフやコード進行、Voの節回しは似ていても、どことはなく漂うヨーロッパ風味がKROKUSであることを主張している。先述したようにここには『HEAD HUNTER』のギラつきや疾走感はない。しかし、いまだ十分パワフルで、それでいていい意味で少し枯れ、醸造されたコクの感じられるハードR&Rは十分カッコいい。微妙な枯れ具合と醸造されたコクという点では、楽曲は似てはないけど、少し前のNAZARETHあたりとも共通性はあると思う。「BORN TO BE WILD」のカヴァーもなかなかハマっている。個人的には「LOUD PARK」より小さなハコで間近で観たいね。
HOODOO / KROKUS