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SOUND CORNERvol.61

SOUND SELECT
AFTER THE WAR / GARY MOORE

ゲイリー・ムーア師のハードロック最終作品。この後の『STILL GOT THE BLUES』はブルースへの転身も衝撃だったが、その哀感は別の意味で衝撃的で、これはこれで押しも押されもせぬ名盤になっている。『AFTER THE WAR』は勇ましい曲調ながら激・哀交錯し、「戦争が終わった後、誰のために戦うのだ?」と問う、そのタイトルトラックで有名だが、もう1曲、絶対に忘れてはならない曲がある。それが「THE MESSIAH WILL COME AGAIN」というインストだ。自分には「すさみを帯びたPARISIENNE WALKWAYS」とも聞こえる。タイトルはポジティヴな感じがするが、その実来ないメシアを切望しつつギターを掻きむしるような響きを帯びて迫ってくる。
もちろんこの2曲以外にもあちこちに聴きどころはあるわけで、オジーのいつもよりさらに抜けたVoとともにKINGDOM COMEをおちょくった「LED CRONES」なんてどうでもいいもの(笑)もあるが、ブルースへ移行する前の激と哀の交錯が要所で耳を惹く。また、珍しく陰のあるジャケ写真は2,3,6,10を象徴しているようにも思える。
AFTER THE WAR / GARY MOORE