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SOUND CORNERvol.49

SOUND SELECT
BLOOD OF THE NATIONS / ACCEPT

「SIGN OF VICTORY」を掲げる、血に塗れた手を描いたジャケットが象徴的だ。『RESTLESS~』~『RUSSIAN~』の全盛期のギラつきや輝きを取り戻したという気はないが、明らかに渋みと重みを増しているし、スピードに頼らないアグレッションもヨイ。ACCEPTのメタルに不可欠な要素である、誰もが合唱できる、わかりやすい単語で構成されたサビも活かされているのがうれしい。速さに頼らない、緩急のコントロールが絶妙な特徴的なウルフ・ホフマンのGソロは健在だし、ふとなだれ込んでくるピーター・バルデスのベースも印象的。新加入マーク・トーニロのVoも大健闘だと思う。野太いスタイルもいいがソフトタッチの歌い方にイイ意味での年輪を感じます。細かいジャンル分け不要の「メタル」らしいアルバム。個人的にはウドの不在を埋めることに十分成功していると思います。
BLOOD OF THE NATIONS / ACCEPT

 

A STAR-CROSSED WASTELAND / IN THIS MOMENT

前作『THE DREAM』より数段ヘヴィでアグレッシヴなアルバム。音像のヘヴィさはケヴィン・チャーコ(OZZY OSBOURNEの『SCREAM』同様)のプロデュースということで想像に難くなかったが、荒涼感や殺伐感をともなうアグレッションには驚いた。しかし、それだけではなくこのアルバムには希望の光もある。楽曲レベルの高さとマリア様の豊かなトーンのスクリームが絶品だ。スクリームとノーマル歌唱のコントラストのみならず、叫びの細かなニュアンスさえもエモーショナルで、歌い手としてまたひとつ高みに上った観があります。エンディングの「WORLD IN FLAMES」はバラッドと呼べるタイプの曲だが、癒しというよりも痛々しさを伴って響いてくる。個人的にはボーナストラックは要らないね。「WORLD IN FLAMES」で終わるという本来のアルバムの姿がいいと思います。
A STAR-CROSSED WASTELAND / IN THIS MOMENT