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PHOTO CORNERvol.13

WHIPLASH STYLE
禁漁前にちょっとばかり

 よく行く水系は9月一杯で禁漁なので、その前にロッドテストを済ませておかなくては。ということで残る4'8"モデルのテストに行ってきました。まずはアマゴの沢、次にイワナの谷、そして別のアマゴの沢。ブランクは合格でした。その時入ったイワナの谷。ここは過去に全く放流記録がないのだとか。たいていの沢や谷は最近こそ放流されてないだけで、数十年前に放流されたヤツらの子孫が野生化して定着している、いわゆる「ワイルド」タイプ。

 しかし、どうもここは本物のネイティヴらしいとのこと。谷に入る際はいきなり木をつかんで山登りから開始、しばらくは山の急斜面を木をつかみながら進むだけ、というシチュエーションが魚を守っているみたい。それにしても見上げるような滑床系のあの滝の上はどうなってるのだろう。あの上にもいるのだろうか?いるとしたらどうやって住み着いたのだろうか?すごく気になる。登るとすれば右岸の急斜面か…。左岸の上は絶壁岩盤でムリ。


今回入ったアマゴの沢。ここはかなり流れが緩いエリア。とにかくクモの巣の多さには閉口しました。
遠来の皆さんのガイドをした際に、俺が釣った中型オーナマ。85cmぐらいなのでアベレージサイズ。ヘンなカット…。
ロッドテストの際に釣ったオーナマの写真を獲るために浅場の水溜まりに入れると、そこには先客のタイコウチが。
   

えっ!? アナに筆を?…挿入って?…何ソレ?

 諸事情で流れ続けた「マル秘」モノは、釣りではなく干潟遊びであった。場所は中国地方の某大型河川の河口域にできた干潟。まずは師匠中村初段の実技を中心とした写真にて解説。



(1)干潟を少し掘り、そこに空いた目ぼしいアナに筆を挿入する中村初段。少しエロな笑みが浮かんでいるような…。アナをふさぎたがるのは、やはりオトコのサガか…。
(2)アナはややまとまってある傾向があり、それらに筆を挿入するとこんな感じ。アナジャコがいれば筆が動くのだ。
(3)筆に異変あり!下から押し上げられている。筆をそっと引き上げつつ筆先をつかんでいる前足を押さえ慎重に捕獲。


(4)捕獲完了。満足そうな中村初段。これがアナジャコである。地方によってはカメジャコとも。スナモグリと違って大きなハサミはない。体はプヨプヨ柔らかい。
(5)この1匹が次のアナジャコ獲りのステップとなる。ケツを洗濯バサミではさみ、目ぼしいアナに入れる。そこにアナジャコがいたならケンカになるのだ。
(6)アナジャコ初段の中村師匠に教わり入門者新家も捕獲。けっこう、いや、かなり、いや、すごくオモロイ。すでに頭の中はアナジャコのカラ揚げ&ビール。


(7)アナジャコのアップ。角度によるとどこかメカニカルで怪獣映画よりロボット系アニメ(よく知らんけど)に出てきそうな感じ。ツメに挟まれるとちょいと痛い。
(8)最終的にこうなった。釣りエサとして使う地方もあるが、個人的には食欲を優先させたい。凝らずに塩をぱらっと振って食うのが一番だと思います。旨いぞ!

 


 9月初旬の某日、アナジャコ獲りに行ってきました。同行&指導はシャコ掘り道初段の中村氏。彼は倉敷在住中に地元のシャコ長老から秘伝のワザ(ウソ)を伝授され、免許皆伝こそ受けてないが、かつてシャコ掘り大会でも、まわりがロクに獲れてないにもかかわらず、優に2ケタを超える結果を叩き出すなど、いきなり黒帯級の実力を発揮し、シャコ掘り界の超新星として密かに注目を浴びており、飛び級で初段昇進を確実にした男である。
場所は雑虫萌え~の変態系多毛人推薦の中国地方某大型河川河口部の干潟。なんや、ヤツの棲処のすぐ近所やんか。干潮になるまでヨソでライギョ釣りをして時間を潰し、100円ショップで筆と洗濯バサミを買ってポイントに急行。すると、すでに地元のシャコ掘り師(LSD:Local Shaco Diggersと勝手に命名)たちがそこここに入っているではないか。やっぱり有名ポイントなんや。あまり近くに入ると失礼なので、十分に距離を空けて捕獲作戦開始。

 まずはいそうなエリアをクワで平坦に少し掘り、アナジャコのアナを探す。中村氏が指摘するアナを見ると、だいたい単2乾電池がすぽっと入るぐらいの内径であることが多い。そういうアナに筆を突っ込むと、アナジャコがいれば反応が表れる。連中は1m以上のY字状の穴を掘ってそこで生活しているらしい(中村氏がシャコ長老に聞いた話)が、上部に異物が挿入されると排斥にくるようだ。筆が押し上げられたり、ヒコヒコ動いたりすることが多いが、引き込まれることもあるという。また、ほとんど動きはないのだが、筆を少し引いたり押したりすると、生命反応が返ってくることもある。その反応は○○を△△圧で↑↑されているかのような・・もあれば、・・が▽▽で↓↓されているような・・(*伏せ字は詮索無用)もある。反応があればゆっくり筆を抜き、アナの中に指をそっと入れ、毛の部分を掴んでいる前足をアナの壁に押さえつけ、両前足をつかんでゆっくり引っ張り出すのが基本だという。強く引いたり片前足だけを引くと、それだけがちぎれてご本尊はアナの奥深くへ逃げ込んでしまう。前足を押さえた状態で周囲の泥を掘り、ケツからごそっと捕獲するほうが確実かも。

 数度の失敗の後、まずは新家が捕獲に成功。続いて中村氏も。こうして筆で獲ったアナジャコはアユの友釣りよろしく、オトリとして使うことができる。筆を入れるより本物を入れたほうが反応はよく、アナの主は侵入者に対し迎撃してくるのだ。まあ、そんなこんなで潮が満ちてくるまでたっぷり遊びました。残念だったのはド級を取り逃がしたこと。(以下大袈裟釣りメディア&カタログコピー的表現)凶器とも言うべき鋭利な棘を備えた前足を押さえた瞬間、恐るべき力で指先を引きちぎるがごとくツメを立てられ、歯を食いしばってそれに耐えるも、猛獣のような抵抗にあい、周囲を掘り下げて捕獲を試みるも敢無く逃走。指先に食い込んだままちぎれた前足は、これまでにないスーパーランカーの証明でもあった。それはまるで我々の聖域を侵すなと警告しているかのように、鋭いツメを食い込ませたまま地上の光を浴びていた。(ここからフツー)その前足は中村氏も「これはマジでデカいですよ!」とコーフンしたほどのシロモノでした。悔しいので後日再び捕獲作戦を決行予定。ちなみにこの日、中村初段は調子に乗ってクワで掘りまくったので、やや腰にダメージをかかえた模様。中途半端な体勢で掘ったり、ほじくったりし続けるので、腰痛持ちの人にはちょっと厳しいかも。

*必要なモノ:筆(太めの毛筆用を100円ショップで購入。少なくとも5本以上あったほうがいいですよ)、洗濯バサミ、ヒモ、キープ用のバケツ等の容器、クワなどの掘り具(中村氏はわざわざシャコ掘り用にシャフトまでステンレス製のセメント鍬を購入。掘り下げるのが目的ではないので、農耕用の鍬でなくても十分)、長靴、汚れてもかまわない服装etc.
*マテガイもいる場所なら塩も必携。
*単に掘るのではなく、捕獲エリアに海水が流入しないように土手や堀を作るのが、捕獲を快適かつ効率的に遂行する秘訣のようだ。LSDの掘り跡には浸水を防ぐ工夫がなされていることが多い。次回はそれを念頭において捕獲作戦を決行予定。しかし俺の性格上、浸水防止&排水効果に凝ってしまって、干潟を建設現場の土台作りみたいにしてしまう可能性も。それはそれで干潟の雰囲気を壊すので、いかがなモノかと…。
*ちぎれた前足は再生するらしい。(というウワサ)
*塩茹や天ぷら、カラ揚げがおすすめ。カラ揚げにする場合は香辛料等の入った市販のカラ揚げ粉は使わず、ただの小麦粉をまぶして揚げるだけのほうが、かすかに干潟の風味のあるあっさりした味を楽しむことができます。それに塩をぱらっと振るぐらいがいいでしょう。よく水洗いして泥などを落とし、小麦粉をまぶし、殻ごと揚げます。プヨプヨしていた殻は揚げることにより、パリパリの食感に変わり、カルシウムもたっぷり。ホンマに旨いです。ビールがすすみます。
でも、資源保護のため乱獲は控えましょう。
*アナジャコは北海道から九州まで広く分布しているようです。河口や内湾部の潮間帯の泥や砂泥に穴を掘って住んでいます。伊勢湾や有明海には特に多いそうです。